インバータの計画的な更新をおすすめします

お客様、現在お使いのインバータは何年お使いですか?
現在では設備(システム)の高機能化・用途の多様化に対応しあらゆる所にインバータが使用されております。
そのインバータが故障した場合、設備(システム)に大きな影響を与える事になります。
また、汎用インバータは電子機器応用製品であり、数多くの電子部品から構成されています。
これらの電子部品は、世代交代が激しく予防保全の時期や故障時に部品の入手が難しいことがあります。お客様の設備の安全性、信頼性確保の面から、またインバータを安心してお使い頂くために寿命期のインバータは代替製品へのリプレースをおすすめしています。
代替製品は小形軽量高機能化となっており、既設の据付位置に取付けることができます。

耐用年数を経過し使用された時に不適合が発生した一例

下の写真は不適合状況の一例ですが、放置されますと装置故障・設備停止に至ります。
また、寿命末期(液漏れ等)の状態で通電されていますと、稀でありますが最悪の場合、発煙に至る可能性もあります。

(電解アルミコンデンサの液漏れ状態) (冷却ファン部ファンの目詰まり)

インバータ主要部品の交換年数


インバータの機種により使用している部品も異なりますが、予防保全を目的として、一般的・正常な使用条件(周囲温度年平均30℃、負荷率80%以下、1日12時間運転)のもとでの部品交換年数の目安は下表のようになります。この交換年数は寿命年数ではなく、故障率が増加してくる年数を基準に表しています。
部品名 標準交換年数 交換方法・その他
冷却ファン 2〜3年 新品と交換
平滑コンデンサ 5年 新品と交換(調査の上決定)
ブレーカ・リレー類 調査の上決定
タイマ 調査の上決定
ヒューズ 1年 新品と交換
プリント基板上
アルミコンデンサ
5年 新品基板と交換
(調査の上決定)
主要部品交換年数は遮断法人日本電気工業会発行の「汎用インバータ定期点検のおすすめ」をもとに記載しています。
(注) 部品の寿命は、使用環境によって大きく変わります。


リニューアル・リプレースのおすすめ


ご使用後10年を経過しますと部品の故障率が急激に増大する摩耗故障期に入ることから、この期間を目安にリプレースのご検討をおすすめします。




リニューアル・リプレース作業(例)


長期間ご使用になった設備に比べ、新機種は求められる能力・機能を満足させるだけではなく、保護機能が充実しているなどの新機能が付加され、高寿命化を図っています。単独の機器のリプレースだけでなく、設備のリニューアルは、ランニングコストの低減化・省スペース化が図れ、更なる生産性の向上をお約束できます。




電気設備機器は数多くの部品から構成されており、そのうちのひとつが故障しても100%の能力を発揮することができません。しかも、部品ごとの劣化速度も異なります。
保守点検により見つけだされた性能劣化部品などを交換し、機器を更改することは、安全性と高信頼性を確保するために重要です。